夏川真奈です。
世界最高齢のイタリア人女性、エンマ・モラーノ=マルティヌッツィさんが先日4月15日に117歳で亡くなりました。マルティヌッツィさんはヨーロッパにおいて1800年代生まれで生存していた最後の人でイタリア国内で最長寿、世界中で歴代5番目に長寿の女性となりました。
そんなエンマ・モラーノ=マルティヌッツィさん(以下、エンマさん)の出生図です。
生時不明なので正午生まれに設定、ハウスシステムはソーラーサインで作成。
特徴的なのが1宮射手座が主要10天体のうち太陽・天王星・火星・水星・土星・金星の6つも入っていて、そのうち4つがパーソナルな天体で構成されているステリウム。さらにチャートには表示されていませんが、ドラゴンヘッドも射手座25度にあります。これらから自分のポリシーをしっかり持ち独立心の高さや射手座に象徴される自由や信念、宗教などを大切にしていた人であることがうかがえます。
幼少期に病弱だったのは11宮天秤座にある月と1宮のマレフィックとのアスペクトから読み取れます。そして出生図の中に長寿とされている星の配置がいくつか見られますし、日頃の不健康な生活態度や行動といった後天的な影響もなかったので長く生きられたのかもしれません。
エンマさんは若い時に結婚したものの夫の暴力から逃れるために早くから別居し以後75年間一人で暮らしていたそうです。また、後のインタビューで彼女は「私は誰からも支配されたくなかった」と語っていますが、出生図の水星、結婚を司る天体である金星がアフリクトされているあたりから結婚生活への幻滅や難しさが、1宮射手座のステリウムや孤独を示す12宮にノーアスペクトの木星があることからも自分の人生の主導権を自分自身で握り自立した生き方のほうが生きやすさを感じるチャートではあります。
エンマさんは占星術を知らないまでも、出生図が示すとおり自分自身の力で自由に人生を生き、自己矛盾のストレスが少なかったことも長寿の遠因のひとつだったのかも。
人生は魂の追試や修業に例えられますし、エンマさんは長い長い追試をクリアして天に戻って行かれたのでしょう。天寿を全うされたエンマさんのご冥福をお祈りします。
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