夏川真奈です。
先日、ミュージシャンで音楽プロデューサーの小室哲哉さんが芸能界からの引退を発表しました。
小室さんといえば、打ち込みのダンス・ミュージックを歌謡曲に取り入れたり、プロデューサーがメディアの全面に出る先駆け的な人。彼の作った楽曲は90年代初めの頃のヒットチャートの上位にいくつも入り、当時のカラオケでも人気で、大きな社会現象にもなりました。去年の安室奈美恵さんに続いて彼女がブレイクした切欠を作った小室さんの引退宣言と、時代の寵児だった人の引退とともにひとつづつ時代が終わっていく感じがします。
ということで、小室さんの出生図です。出生時間不明なので正午設定のソーラーサインハウスシステムで作成。1宮射手座には太陽金星、ギャラクティック・センター上にある水星と土星のタイトなコンジャンクションで構成されたステリウム。10宮乙女座のカスプ近くに冥王星もあり、ブームを生み出す力を感じます。
また太陽金星の合・7宮双子座の月・10宮乙女座の冥王星が組んだTスクエア、そして6宮牡牛座の火星・9宮獅子座の天王星・12宮蠍座の木星とが組んだTスクエアの二つのTスクエアが印象的なチャートで、芸術的な才能、大きな出世運に恵まれるのと同じぐらいトラブルや困難もある禍福の振れ幅が大きい運命傾向が出生図にも表れています。世間で成功者と言われている人は出生図に困難な座相とそれを乗り越えるバイタリティが見られる人が多いのですが、小室さんもそのような傾向が表れているように思います。
射手座のステリウムなので、トランジットの土星が射手座を運行していた2015年あたりからエネルギーがかなり減退していた上に、公私ともにハンドリングが難しく厳しい時期だったことが想像できますし、ちょうど年運の流れも引退や新旧交代といった節目に入っています。
会見の日は丁度トランジットの月が出生図の天王星とオポジション、今回スクープされたことが、これまで心身に無理をかけて満身創痍になっていた背中を押したのでしょう。ごくプライベートな話もかなり詳しく説明されていましたが、射手座の水星土星あたりに見られる真正直さが会見からも伝わってきたように感じました。また太陽金星と冥王星がアスペクトをとっているように、完全無欠ではない弱く脆い一面も人間味があって多くの人から好かれる人なのだと思います。
現在のトランジットの木星が出生図の木星の位置に戻って来るジュピターリターンもしているので、表舞台から退くことで一人孤独に抱えていた苦悩やプレッシャーからも少し解放されるのかもしれません。
今回一旦キャリアに区切りは付けましたが、いつか落ち着いて元気を取り戻したら好きな音楽の創作活動をマイペースで楽しめる日が来るといいですね。